オンライン学会の課題は?

2023.09.24

2024.07.31

リアル開催が本格化してきた学会ですが、まだ一定数オンラインでの学会も行われています。この記事では、そんなオンライン学会運営の課題について解説していきます。

オンライン学会運営にかかる負担

オンライン学会の開催は、運営側の負担が非常に大きく計画から準備、Zoomなどオンラインツールを利用したオンライン学会の運用、案内など最終的なオンライン学会の終了まで担う役割は多岐にわたります。

また、オンライン学会の準備から運営だけでなくオンライン学会開催の案内やフォロー、場合によってはホームページの作成、運用、事前の集金まで行うこともあり自身の学術研究や仕事をこなしながらやる場合は本当に大きな負担となるでしょう。

学会によっては、ICTの深い技術や深い知識を持ち合わせている人が少なく知識のある少数の学会運営担当に丸投げという場合もあり、一部に負担が集中してしまうという課題もありました。

外注してしまえば、ある程度の金額がかかるような仕事を予算の観点から少数の人たちで担わなければいけない状態は学会全体で取り組んでいかなければならない課題とも言えるでしょう。

オンライン学会の課題

従来のリアル開催による学会の運営とは違い、オンラインの学会運営では新たな課題が浮き彫りになる場合があります。

ここからは、そんなオンライン学会の課題について解説していきます。

参加者が聞くだけになりがち

オンライン学会は、コンパクトに自己完結する特徴があるがゆえに参加者が学会発表の内容を一方的に聞くだけになってしまいがちです。

相互的なコミュニケーションを取れるようにすれば良いのですが、そこはなかなか難しい部分でもあります。

特に、学会発表を行う若手の学術研究者にとってこの課題は大きな問題です。

リアルでの学会開催では、会場での質問に加え発表後の会話や懇親会などでざっくばらんな意見が飛び交います。

そういったリアルの場でしか出ない貴重な意見が、直接対面がなく聞くだけになってしまいがちなオンラインでは出にくいというのが課題のひとつとなっています。

複雑なコミュニケーションが取りづらい

オンラインでの学会発表では、偶発的で流動的な議論や質問などがオンラインという性質上制約されてしまいがちです。

また、オンライン学会ではトラブルが起こりにくい側面があります。そのトラブルは、回線障害などの技術的なトラブルではなく思いがけない角度からの質問や質問者の個性と発表者の個性がぶつかり合うような議論が発生するなど予想だにしない方向に発表や議論が進んでいくことを指します、

オンラインでは、質問や応答がオンラインシステムの枠内に収まる調整された質問がされがちです。さらには、チャット形式での質問となると質問を打ち込む時間や発言への注意喚起など些細な部分も制約を受けてしまいがちになります。

オンライン学会で起こりがちな技術トラブル

オンライン学会では、配信側の通信障害のみならず視聴者側各個人の通信障害のリスクも存在しています。

視聴者側のオンライン環境がうまくいっていない場合、学会運営側が何かしら対応を取ることは難しいです。

このような通信障害のトラブル発生時に、どのような対応を取るのかもオンライン学会を運営する上でひとつの課題と言えるでしょう。

円滑な開催をするためのスケジュールは?

そうは言っても、オンラインでの学会発表は時間や場所の制約を受けずメリットも大きいです。ここからは、学会運営者が円滑にオンライン学会を開催するためのスケジュールについて解説していきます。

開催まで1年前

1年前あたりから実行員会の立ち上げ、ホームページの作成・公開、参加予定の専門家や研究者に告知する必要があります。

公式のホームページには、日程や開催概要、参加費などを明記して周知しておくと良いでしょう。

開催まで半年

開催まで半年になったら、参加者の申し込みを開始、演題登録の受付開始、参加費の徴収を行うフェーズに移ります。

この中でも演題登録の受付が最も大切な準備になってきます。演題の登録では、論文の題目や発表者の所属と氏名、発表される研究の基礎情報などを登録していきましょう。

なお登録された演題は、3ヶ月前までに採用不採用を決めておきます。

開催まで1ヶ月

開催まで1ヶ月に迫ったら、3ヶ月前までに採択した演題の発表順等のプログラムを編成しておきます。

また、オンライン参加の際に使用するURLを参加者に配信しておきましょう。

ハイブリッド学会という選択

オンライン学会に限界を感じている場合は、リアル開催とオンライン開催を組み合わせたハイブリッド学会を検討してみることをおすすめします。

リアル開催とオンライン開催では、運営側の負担が大きくなってしまうと考えるかもしれませんが学会ハイブリッド開催システムを利用すれば負担を抑えることが可能です。

システムの中でもブランドコンセプトが提供するAWARDは、学会運営において負担の大きい業務を効率化することができます。

また、安価かつ小規模学会であれば無料での利用も可能です。

まとめ

リアルでの学会も、オンラインの学会でも課題は多く存在しています。

運営側は、予算の範囲内で上手くシステム等を利用して負担をなるべく軽減していくと良いでしょう。

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