パワーポイントを使いこなす!学会発表の資料を作るポイントは?

2023.04.04

2024.07.31

学会の資料を作るにあたってよく使われるのがパワーポイントです。この記事では、パワーポイントを使ったわかりやすい資料の作り方をご紹介していきます。

わかりやすい学会資料作りのポイントは?

プレゼンテーション型の学会発表では、パワーポイントがよく使用されています。パワーポイントは便利で、いろんな動きも付けられますがわかりにくい資料にしてしまうとせっかくの便利な機能も台無しです。ここでは、わかりやすい資料の作り方のポイントをご紹介していきます。

構成を考える

まずは、発表の流れに合わせて資料の構成を考えましょう。発表の流れを無視して構成も考えずにスライドを作っていくと、発表内容が不自然になってしまったり、最悪の場合話の辻褄が合わなくなってしまうこともあります。

そうなってくると、大幅な修正が必要となり無駄な時間を使ってしまう可能性もありますのでパワーポイントで資料を作る前にしっかりと構成を考えるようにしましょう。

1スライド1メッセージにする

学会発表だけの原則ではありませんが、スライドで1番言いたい内容は1文でまとめるようにすると聞き手側もわかりやすくなります。

資料を作成していると、1枚にあれもこれも詰め込みたくなるのはすごくよくわかります。しかし、相手への伝わりやすさを求めるのであれば1枚のスライドへ無理に詰め込むのではなく分割して作成するように心がけましょう。

スライドの数は必要最低限に

スライド1枚に詰め込みすぎるのはよくありませんが、スライドの枚数が多すぎるのもよくありません。

スライドが多すぎるとメリハリがなくなり、具体的に何が言いたいのかわからなくなってしまいます。これでは、学会発表で伝えたいことは聞き手に伝わらずせっかく発表しても意味がありません。

やむ負えずスライドが多くなってしまう場合は、途中途中に表やグラフ、写真なんかを入れておくと聞き手が飽きることなく集中して聞くことができます。

聞き手に合わせたワードチョイス

聞き手に合わせたワードチョイスをすることも非常に大切です。自分が発表するセッションのテーマによってはテーマの専門外の人が聞きにくる場合もあります。

難しい専門用語ばかり並べて、相手に伝わらなければせっかくの発表も台無しです。聞き手の専門性が低い場合専門用語を使うのであれば、その用語の説明を厚くすることでよりわかりやすい資料になるでしょう。

フォントの統一

パワーポイントの資料に使うフォントは統一してください。パワーポイントには、様々なフォントがありますがおすすめはゴシック体です。

ゴシック体は、縦線も横線も太さが統一されており遠くから見てもわかりやすいという特徴があります。

学会発表は、大勢の人の前で行うことが多々あります。そのため、パワーポイントを作る際に使う文字はゴシック体で統一しましょう。

また、フォントに使う色は3種類程度にしてください。あまりに多い色を使うと聞き手はどの色が重要なのかわからなくなり混乱します。例えば特に注目して欲しいワード、通常の文章、重要な文章などにわけて色を使うとわかりやすくなるでしょう。

学会資料構成の具体例

資料作成のポイントにも構成を考えるとありましたが、資料の構成は具体的にどうすればいいのかわからない場合もあるでしょう。ここでは、学会資料構成の具体例をご紹介していきます。

研究背景

まずは研究背景です。研究背景では

1.すでにわかっていること

2.まだわかっていないこと

3.先行研究による課題

の3点についてわかりやすく述べます。前提となっている枠組みや関連している先行研究、未解決な問題に対する課題を書くとよいでしょう。

研究目的

次に研究目的です。ここでは、研究の背景で提示した課題を解決することにどんな意義があるのかを書きます。

何をどこまで解明するのか、自分の仮説はどのようなものなのかまでを記載するとよいでしょう。

研究方法

ここでは、研究目的をどのように解決していくかの具体的な方法を記載していきます。研究の手順を詳しく示していくことが必要です。

研究結果

研究結果では、データを示します。載せるデータは研究によって得られたものです。データの性質によって、グラフやシミュレーション動画などを選択し聞き手にわかりやすいものにしましょう。

考察

ここでは、研究結果からどのようなことが言えるのかを記載していきます。研究目的で示した仮説があるのであればその仮説が正しいのか、間違っていて違う結果が出たのかを説明します。

結論

ここでは、今回の研究で得られたことを要約し自らの主張を記載していきましょう。今後の研究に対する展望や限界点まで示していければ聞き手に対して説得力が増します。

パワーポイントはあくまでも発表のツール

パワーポイントはあくまでも発表に使われるツールの1つです。結局は伝わりやすさが大切なのでかっこいい凝った作りにするのではなく、見やすさを意識して作りましょう。