座長として国際学会に参加した時に使えるフレーズは?

2024.09.26

2024.10.07

座長として国際学会に参加する場合、使えるフレーズやコツは何でしょう。

この記事では、そんなフレーズやコツについて解説していきます。

座長の役割

学会の座長には、セッションの進行と取りまとめを担う重要な役割が求められます。

まず、座長はそのセッションで発表される研究内容を十分に把握しておくことが基本です。

事前に抄録を読み、内容を理解しておくことで、発表者の説明を補い質疑応答をスムーズに進めることが可能になります。

また、抄録は限られた情報しか含まれていないため、疑問点があれば座長自身が発表者に質問しセッションに参加した全員が内容を理解できるようにする必要があるでしょう。

また座長は、セッションの時間管理も担う必要があります。

発表者が時間内に発表を終えるよう促し、質疑応答がない場合には自ら質問をして時間を消化することも求められます。

さらに、質疑応答の場では不適切な質問や指摘をコントロールし、建設的な議論をリードする能力が必要です。

座長が当該分野の専門家であることは、議論を適切な方向に導くためにも望ましいとされています。

加えて、座長は発表者に対して常に礼儀を持ち対等な立場で接することが重要です。

発表者が年少者であっても、批判するだけでなく対等な議論のチャンスを与える姿勢が求められます。

座長がその場の権限を乱用し発表者を軽んじるような態度は、学会全体の品位を損なう恐れがあるため注意が必要です。

国際学会の座長になった時のコツ

国際学会の座長を務める際に求められるスキルは、必ずしも高い英語力ではありません。

英語に自信がなくても以下のコツを意識すれば、成功する司会進行が可能です。

セッションを滞りなく進行するスキル

座長の主な役割は、セッションをスムーズに進行することです。

事前にスケジュールや発表者の名前を確認し、開始時に簡潔な挨拶と各発表者の紹介を行います。

大切なのは、話す内容をシンプルかつ明瞭に伝えることです。

定型的なフレーズを用意しておくことで、安心して進行できます。

発表者が安心して発表できる環境を作る

座長は、発表者がリラックスして発表できる雰囲気作りを心がけましょう。

ノンネイティブ同士の国際学会では、発表者も英語に自信がない場合が多いため焦らせず適度な間を持つ進行が重要です。

発表者が困っている場合は、笑顔でフォローするだけでも安心感を与えられます。

参加者が学びを得られる環境を作る

質疑応答の場では、質問が出ない場合もあります。

その際は、座長自ら簡単な質問をすることで会場に積極的な雰囲気を作り出すことが可能です。

発表の内容を深める質問を通して、参加者も学びを得られる機会を作ります。

国際学会で座長になった時使えるフレーズは?

国際学会の座長を務める際には、英語に自信がなくても定型的なフレーズを覚えておけばスムーズに進行が可能です。

ここでは、具体的なシチュエーションで使えるフレーズをいくつかご紹介します。

質問を促す際のフレーズ

質疑応答の時間がある時、会場から質問が出ない場合に座長として質問を促すことが求められます。

この際のフレーズは簡潔で自然なものを使用します。

  • 「I think we have time for one or two more questions. Does anyone have any questions?」

日本語訳:「あと一つか二つ質問を受け付けられます。どなたか質問はありますか?」

このようなフレーズは、質疑応答の雰囲気を和らげ、参加者が気軽に質問しやすくなります。

また、質問が出ない場合は自分で質問をする準備も必要です。

時間がない場合の対応

限られた時間内にセッションを終える必要がある場合、会場の雰囲気を壊さずに進行を締めくくるのは重要です。

次のフレーズは、丁寧かつ円滑にセッションを締めるのに役立ちます。

  • 「I’m sorry, but time is limited. I know it’s worth the time so I’d appreciate it if you’d discuss it later.」

日本語訳:「申し訳ありませんが、時間が限られています。とても価値のある内容だと思いますので、後ほど議論していただければ幸いです。」

このように、時間がないことを伝えつつも発表者や参加者に対して敬意を表し、議論が続くような言葉を選ぶことが大切です。

次の発表への移行

一つの発表が終わり次の発表者を紹介する際も、スムーズに進行するためのフレーズを準備しておくと便利です。

  • 「OK, let’s move on to our next speaker. From [所属], Dr. [名前].」

日本語訳:「それでは、次の発表者に移りましょう。[所属]の[名前]先生です。」

このように、シンプルで明瞭な紹介をすることで、次の発表への移行がスムーズになります。

セッションの締めくくり

セッションの最後には、参加者や発表者に感謝の意を示し、拍手で締めくくります。

  • 「Thank you for your wonderful presentation, and thanks to all the speakers for a very interesting session. How about a round of applause for our speakers?」

日本語訳:「素晴らしい発表をありがとうございました。そして、全ての発表者に感謝いたします。発表者の皆様に大きな拍手を送りましょう。」

このように、温かい雰囲気でセッションを締めくくることが、全体の成功につながります。

まとめ

使えるフレーズを使いこなすことで、英語に自信がなくても国際学会での座長としての役割を十分に果たすことができます。

決まったフレーズをなるべく覚えておくようにしてみてはいかがでしょう。

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