学会は聴講のみでも良いの?

2023.11.11

2024.07.31

学会発表をしたり、発表者に対して質問したりする場である学会ですがあくまでもアクションを起こさず聞きに行くだけという方法の参加をしたいという人もいると思います。この記事ではそんな学会の内容を聴講するのみでも良いのかについて解説していきます。

学会参加の意義

周囲の学術研究がどのような状況なのかを見て、聞いて、知るというのは学会参加の意義の1つだと言えるでしょう。

自分の研究成果を他者に知ってもらうことももちろん大切ですが、他人がどのような成果を出しているかを知るのも同じくらい大切です。

他の学術研究者がどのような成果を出しているかを知ると、既に他人が成功した学術研究はやらなくて済みます。

学会に参加することで結果を知らないがために、他人が成功している学術研究を同じようにやってしまうという時間の無駄を避けることができるでしょう。

このように、学会発表や質問をしなくても得られることはたくさんあります。

学会は聞くだけでも大丈夫?

前述したように、学会は聞いているだけでも意義があり自分の学術研究にとってプラスにもなるでしょう。

そのため、学会参加は単純に聞いているだけでも大丈夫です。

また、研究内容だけではなくそれ以外でも勉強になることは多々あります。

次の章では、学会を聞いているだけでも得られるメリットについて解説していきます。

学会発表を聞くメリット

研究内容が把握できる以外で学会発表を聞くメリットは、主に下記の3つです。

・どんな学術研究者がいるかわかる

・学術研究のヒントが得られる

・発表をする時に備えて未然の対策ができる

1つずつ解説していきます。

どんな学術研究者がいるかわかる

学会には、自分と同じ学術研究をしている人が多く集まってきます。そのため、分野独特の雰囲気を掴むことができたりどの教授同士が繋がっているのかなど状況を客観的に判断することが可能です。

また、発表のセッション以外でもどんな質問をしてくる人がいるのか、どういう反応をする人が多いのかなど学会の特徴を測ることもできます。

このように、自分の所属する学会にはどのような人がいるのかを客観的に見ることで思いがけない出会いがあったり、繋がりができたりします。

学術研究のヒントが得られる

学会発表を第三者の立場で聞いていると、思わぬ発見やヒントを得られることがあるでしょう。

分析方法や実験内容など気になる発表をしている学術研究者がいれば、自分の研究内容と当てはめながら聞くのも良いかもしれません。

また、学術研究のヒントだけでなく思いついたことや自分なりに工夫してみたいことが思いついたりすると学術研究へのモチベーションにも繋がります。

発表をする時に備えて未然に対策ができる

今回は、聞くだけの参加でも次回は学会発表をしなくてはならないという場合もあるでしょう。

そんな時は、どんな質問をしてくる人がいるのか学会発表の雰囲気はどんな感じなのかを学会への参加で事前に感じてくると良いです。

癖のある質問者や厳しい質問を投げかけられている人を見かけたら、自分の学会発表までに対策を打っておくと良いでしょう。

聞くだけでも学会参加を最大限自分の糧にする方法

ただ発表を聞いているだけでも勉強になりますが、さらに最大限自分の糧にする方法があります。ここではそんな自分の糧にする方法について解説していきます。

自分だったらどうするかを考える

学会発表を聞きながら、『このテーマに関しては自分だったらこういったアプローチをかける』だったり『この発表者に対して自分が指導する立場ならどのようなアドバイスをするか』など自分だったらどうするかを考えながら聞くのがおすすめです。

また、テーマに対してより良い研究方法が無いかを考えるのも良いでしょう。

一歩引いた視点から、学会発表を考えながら聞くことで自分の学びにもなるためかなりおすすめです。

厳しい質問に対しては自分も当事者側に立ってみる

学会発表では、厳しい質問を投げかけてくる人もしばしばいます。

そんな場面に出会したら、大変そうだなと眺めるのではなく発表者の立場になって回答を考えながら質問を聞いてみましょう。

そうすることで、擬似的な質疑応答ができますし学会発表のヒントを得られる機会にも繋がります。

どんな問題意識があるのかを把握する

学会発表の序盤で、この学術研究者はどんな問題意識を持っているのかを把握できると発表に入り込むことができます。

学会発表に入り込むことができれば、集中して聞くこともできますし自分だったらどうするかという問いにもより精度の高い回答をすることが可能です。

深く理解することで、さらに新たな気づきもできるため発表者がどんな問題意識を持っているのかを把握するのはおすすめです。

まとめ

学会は参加することだけでも意味があります。参加することで、新たな気づきや繋がり、学術研究の発展につながっていきます。

積極的に参加して自らの学術研究に活かしていきましょう。

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