学会誌とは何?

2023.02.02

2024.07.31

学会に入会すると月一回や四半期に一回など定期的に学会誌というものが送られてきます。この学会誌はどんな内容が書かれているのでしょうか。この記事では、そんな学術誌についてご紹介していきます。

学会誌とは

学会で発表を行うにはまず学会に入会しなくてはなりません。この学会には入会費や年会費を払う必要があり、集められたお金は学会の運営費や今回紹介する学術誌の作成費用に当てられる事になります。

この学術誌は、月1回や4ヶ月に1回、半年に1回、年1回など各学会によって発行頻度が変わってきます。昔は紙媒体で送られてきていましたので、どんどん研究室や自宅に溜まって行ってしまい大掃除の時期にまとめて処分されてしまう事もしばしばありました。そのため、後になってあの学術誌に載っていた内容を見たいとなってもすぐに確認する事ができませんでした。

今は、大体の学会でネット上にバックナンバーを無料公開しています。最新のものは会員限定となりますが、出版してから半年から1年程度経過している学会誌であればすべての内容を公開している学会も少なくありません。少し前の内容にはなってきますが、年会費を払って学会員にならなくてもレベルの高い情報を得ることも可能です。下記のURLにそれぞれの学術会議の情報と学術誌などがまとまっているので是非ご覧になってみてください。

URL:学会サーチこれからの学会.com

学会誌の内容

どのような内容が学会誌に書かれているのかというと、学会に関連する話や学会長の挨拶、会員の研究や論文の紹介、学会に関連しているコラムなど一般で売られている商業誌と比べてもそん色ないレベルの内容が書かれています。もちろんどのような内容が書かれているかは学会によって様々ですが、大体は上記のような内容が紹介されています。

現役バリバリの研究者が、最先端と言われている研究内容を『日本語』で紹介している資料はかなり貴重です。自分が行っている研究にも役に立ち、関連している分野の勉強や関連業界の流行をとらえるにも役に立ちます。他にも、求人情報なども載っていることがあるので大学生や大学院生ならば見逃すことができません。

各学会の学会誌

ここでは、いくつかの学会が出している学会誌の内容に関してご紹介していきます。

日本看護研究学会

日本看護学会は、1967年に創設された学会です。非会員を含む看護職の実践に根差した学術研究の振興を通じて看護の質向上を図り、人々の健康と福祉に貢献することを目的としています。

日本看護研究学会が2022年度に出している45巻1号には、学術会議のご案内とコロナに関する研究報告や論文が載っています。また、理事会の会報、論文募集のお知らせなども日本看護研究学会の学会誌には載っていました。下記に学会誌がまとまっているURLを記載しておきますので参考にしてみてください。

URL:日本看護研究学会

日本公衆衛生学会

日本公衆衛生学会は、1947年に設立された学会であり会員数8,000人を超える公衆衛生の要学会の1つです。

日本公衆衛生学会の学術誌には、多重介護の現状と課題などをテーマとした論文や研究資料が掲載されていたり学会長の挨拶、業界の流行や他の人が行っている研究の情報などが掲載されています。

URL:最新号学会誌のご案内 | 一般社団法人 日本公衆衛生学会|Japanese Society of Public Health (jsph.jp)

日本物理学会

日本物理学会は1877年に創立された学会です。自然科学の学会として日本で最初に創立されました。英語名は、The Physical Society of Japanであり略称はJPSです。

この日本物理学会の学会誌には、今後の学会についてのご案内や最新の論文や研究資料、最近の注目論文、関連著書の紹介や掲示板・行事予定などが記載されています。最新の論文や研究結果、書籍が紹介されているのでかなり参考になるものになっているでしょう。

URL:日本物理学会誌 (jst.go.jp)

日本セラミックス協会

日本セラミックス協会はセラミックスの産業及び科学・技術の発展を目的として1891年に創立されました。日本唯一のセラミックスに関する総合的な学術団体です。

学会誌には、論文や研究資料が紹介されています。また、関連コラムや新しくできた研究室の紹介、行事の報告が紹介されていました。

URL:ホーム | 日本セラミックス協会 刊行物案内 – 公益社団法人 日本セラミックス協会 (ceramic.or.jp)

まとめ

自分の所属している学会はよく知っていると思いますが、他の学会は知らないことも多いでしょう。日本だけでも沢山の学会が存在しています。所属している学会以外に参加することはあまりないでしょうが、学会誌の内容だけでも目を通してみれば新しい発見があるかもしれません。

現在所属している学会の学会誌にあまり目を通していない人は、かなり重要な情報や論文などが掲載されているのでしっかり目を通してみましょう。