学術出版のメリットを解説!
2023.04.04
2025.02.17

研究者であれば、自分が手がけた研究の論文や成果を書籍化し出版してみたいと考えたことがあるのではないでしょうか。このような学術的出版を『学術出版』といいます。この記事では、そんな学術出版について詳しく解説していきます。
学術出版とは何か?
学術出版とは、研究論文など学術的、専門的な内容が書かれたものを出版することです。学術出版で書籍になったものは『専門書』や『学術書』と呼ばれており小説やエッセーなどの『商業出版』とは違います。
商業目的で出版される書籍は、発行される部数もかなり多く1冊1000円くらいのものを5000部から1万部単位で発行していきます。商業出版は、これを全国の本屋さんに配本して数ヶ月かけて完売させるのが目的です。
一方、学術出版は100部から1000部程度の発行単位であり金額も5000円くらいと高額になってきます。また、販売期間も年単位と比較的長い期間です。
この2つの出版方法以外にも、自費出版という出版方法があります。自費出版は、編集や印刷などにかかる費用を自分で負担して出版する方法です。これは学術出版とも商業出版とも違う方法になっています。
自費出版、商業出版とは違い学術的研究の成果を世の中に発表し後世に残し、同様の研究をしている研究者や学生の知見を深めることを目的としているのが学術出版の大きな目的です。
その分野の知識を必要とする人々の知識を深めるため、研究で得られた成果を世に出す学術出版は出版社や学術書の編集に関わっている人達にとってかなり意義のあることでしょう。
学術出版の意味
学術出版をする意味はなんでしょうか。ここからは、学術出版をする意味について解説していきます。
コミュニケーション
学術出版の1番の意味はコミュニケーションにあります。これは、学生向けの教科書や一般向けの書籍でも同じことが言えるでしょう。
その中でも学術書は、専門性が高く主に研究者同士のコミュニケーションが予想されます。しかし、書籍が誰とコミュニケーションするかは著者や出版社によるものではなく、自由度が高いため、予想外の読者や反響を受けることがあるでしょう。
日本の出版業界は多様な書籍を取り扱っており、書籍は学問成果を不特定多数の読者に向けて発表することになるため思わぬ反響や批判も受ける可能性もあります。
研究者としての業績作り
学術書の出版は、研究者の業績としての評価と信用の証としての意味もあります。出版に至るプロセスを経験し、紹介者や編集者に評価されたことは、若手研究者が大学でポストを得る際にも重要な指標となる可能性があるでしょう。
学術出版のメリットとは何か?
では、学術出版をする研究者側のメリットは何でしょうか。ここでは、研究者側のメリットについて考えていきたいと思います。
研究の集大成を手元に残せる
膨大な時間と苦労をして研究した内容を本にして、手元に残すのはかなり感慨深いでしょう。『自らの研究を広く共有したい』『苦労して得た研究結果を本にしたい』という思いを実現できるのは学術出版だけです。
今はオープンアクセスでネット上の閲覧が可能となっていますが、本を購入して手元におきたいと考える本好きも少なくありません。
広く書籍として世間に広められるのはメリットと言えるでしょう。
発表の場が少なくても世間に研究を広められる
物理学や天文学などの理系分野と言われる研究の場合、学術雑誌で発表されたり、新聞やネット記事で取り上げられたりすることが多く、学術書の出版は少ない傾向です。
しかし、社会学や人文学など学術雑誌への掲載という発表の場がない研究は、学術書以外に本として世間に発表するのは難しいと言えます。
発表の場や論文掲載の機会が少ない研究でも学術出版なら可能なところはメリットと言えるでしょう。
学術出版の抱える課題
ここからは、学術出版の良い側面以外にも学術出版の抱える課題を知って欲しいのでご紹介していきます。
需要の減少
学術書はたとえ全国の書店に広く並ばなかったとしても、一昔前までは大学図書館などが最大のお得意様として存在しており一定数需要を保っていました。
しかし、少子化の問題もあり大学数が減少していることや専門的な研究よりも実践的に使える内容について学ぶことを選択している学生が増えていることを理由として大学図書館でも予算が取れなく学術書の購入を困難にしています。
そのため、学術書自体の需要が減少しつつあるのが課題の1つと言えます。
オープンアクセス
インターネットが普及し情報社会になっている現在では、スマートフォン1つで気軽に情報を仕入れることができるようになりました。
学術書を購入しなくては、知れなかった最新の研究論文もネット上に掲載されることで誰もが読めるオープンアクセスの登場により手軽に情報を得られるようになっています。
ネット検索で論文が読めるならわざわざ学術書を買おうと考える人は減少していき、ニーズも減少していきます。
まとめ
学術出版には、さまざまなメリットがあります。それは主に信用や信頼が得られると言うところにあるようです。
しかし、金額が高い分買ってくれる人が少ないと言うデメリットもあります。学術出版をする場合メリットとデメリットを考えていくとよいでしょう。
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