新時代の学会運営:zoom 会場とオンラインのハイブリッド開催を成功させる方法
2025.08.21
2025.08.21

新型コロナウイルスのパンデミックを機に、多くの学会がオンラインやハイブリッド形式での開催を導入しました 。ZoomをはじめとするWeb会議システムを利用した新しい学会運営スタイルは、地理的な制約をなくし、学術交流のあり方を大きく変えています 。ハイブリッド形式は、現地参加者とオンライン参加者の両方に価値ある体験を提供しますが、その一方で「体験の格差」をどう埋めるかという課題に直面することもあります 。
適切な準備と運営体制を整えれば、従来の対面開催を上回る多様性と包括性を持った学会を実現できます 。例えば、ある製薬会社は、オンライン研修の参加者の満足度が90%以上という報告事例があり 、これはハイブリッド運営の可能性を示しています。
この記事では、
zoom 会場とオンラインのハイブリッド学会を成功に導き、参加者の満足度を高め、学術的価値を最大化するための実践的な手法を紹介します 。配信設計から現場のサポート体制まで、学会事務局が直面する具体的な課題解決策を考えていきましょう 。
zoom 会場とオンラインのハイブリッド開催を成功に導くための配信設計
ハイブリッド型カンファレンスを成功させるには、高品質な音響・映像環境の構築と、参加者体験の統一が不可欠です 。大会や学術会議の規模やセッションの特性に合わせて、Zoomの多彩な機能を活用することが重要です 。
1. 音響・映像環境の最適化
ハイブリッド学会の成功は、音響と映像の品質が参加者の体験を左右します 。現地とオンラインの参加者が快適に聴講できるよう、音質と画質の差をなくすことが鍵となります 。
- 音響環境: 会場のマイクから直接Zoomに音声を入力する際、ハウリングや途切れを防ぐためにオーディオインターフェースを導入すると効果的です 。発表者用と質疑応答用のマイクを分けることで、オンライン参加者にも聞き取りやすい音響環境を整えられます 。
- 映像環境: 発表スライドと発表者の両方を同時に配信できるよう、カメラワークも工夫が必要です 。高解像度Webカメラを複数台設置し、発表者の表情や会場の雰囲気を効果的に伝える構成を検討しましょう 。ポスターセッションや展示ブースをオンライン参加者にも体験してもらうために、可動式のカメラや360度カメラの活用も有効です.
2. 参加者体験の統一と双方向性の確保
zoom 会場とオンライン参加者の体験格差を最小限に抑えることは、ハイブリッド学会運営の重要な課題です 。両者が同等の学術的価値を得られるよう、配信内容の構成や参加方法に創意工夫を凝らす必要があります 。
- 質疑応答: 現地とオンラインの両方から発言を受け付けるルールを設計し、Zoomのチャット機能やリアクション機能を活用して、オンライン参加者からの質問を効率的に収集・整理する体制を整えましょう 。司会者は、現地とオンラインの質問者を公平に指名し、全員が議論に参加できる雰囲気づくりをすることが大切です 。
- ネットワーキング: Zoomの「ブレイクアウトルーム機能」を活用して小グループディスカッションを行ったり、オンライン懇親会を開催したりすることで、ネットワーキングの機会を提供することができます 。こうした交流の場は、学会の醍醐味の一つです 。
zoom 会場とオンラインでのトラブルを回避するための準備と体制
どのようなシステムでも不測の事態は起こりえます 。
zoom 会場とオンラインのハイブリッド開催を成功させるためには、「想定外」をなくすための事前準備と、当日の円滑な運営を支えるチーム体制を整えることが重要です 。
1. 事前テストと機材の徹底した準備
- 事前テスト: 本番の数日前から会場で機材テストを実施し、音響、映像、通信環境をすべて確認する必要があります 。発表者がリモートで参加する場合は、事前に接続テストを行い、画面共有や音声品質に問題がないか確認しましょう 。
- 機材の冗長化: メインのPCやカメラに加え、バックアップ用の機材を準備することで、トラブル発生時にも配信を継続できる体制を整えられます 。インターネット接続も、有線、無線、モバイル回線を併用することで、通信障害のリスクを最小化できます 。Starlinkのような遠隔地での通信手段も確保しておくと、より安心です 。
- マニュアル作成: 発表者向けに、Zoomの操作方法や画面共有の手順を説明したマニュアルを事前に配布し、不明な点があれば事前相談を受け付ける窓口を設けることで、当日のトラブルを予防できます 。
2. リアルタイム対応チームの役割分担
ハイブリッド学会では、現地とオンラインの両方に対応できる専門チームの設置が不可欠です 。技術担当者、司会進行担当者、参加者サポート担当者の役割を明確に分け、連携して問題解決にあたる体制を構築します 。
- テクニカルサポート: 技術担当者は、Zoomの操作、音響・映像機器の調整、通信トラブルの対応を担当します 。
- モデレーター: 司会進行担当者は、現地とオンラインの参加者を統一的に管理し、質疑応答や休憩時間の調整を行います 。
- サポーター: 参加者サポート担当者は、オンライン参加者からの技術的な質問や接続トラブルに対応し、スムーズな参加を支援します 。
これらの担当者間の連絡手段として、免許不要の小電力トランシーバーや専用のチャットツールを活用し、迅速な情報共有と対応を可能にすることが重要です 。
3. 緊急時対応マニュアルの作成と運用
想定されるトラブルシナリオに対する対応手順を事前にマニュアル化し、運営チーム全体で共有することで、緊急時にも冷静かつ迅速に対応できます 。通信障害、機材故障、発表者の接続トラブルなど、起こり得る問題を想定し、それぞれの具体的な対応策を準備することが大切です 。
トラブル発生時には、Zoomのチャット機能や学会のWebサイト、SNSアカウントを活用して、現在の状況や復旧見込みを定期的にアナウンスし、参加者の不安を軽減することも重要です 。
zoom 会場とオンラインで参加者エンゲージメントを高める方法
ここでは、Zoomの機能を活用し、参加者の積極的な関与を促すための具体的な方法を解説します 。
1. インタラクティブ機能の効果的な活用
Zoomの投票機能を使ったリアルタイムアンケートや、ホワイトボード機能を利用した共同作業は、従来の対面開催では実現が難しかった新しい学術交流の形を生み出します 。大規模な学会では、チャット機能を通じた質問収集や意見交換が活発になり、発表者と参加者、さらには参加者同士の議論を促進する効果が期待できます 。
2. アーカイブ活用による継続的な学習機会の提供
Zoomの録画機能を活用した学会アーカイブは、参加者にとって貴重な学習リソースとなります 。リアルタイムでの参加が困難だった研究者や、復習したい参加者にとって、アーカイブへのアクセスは学会参加の価値を大幅に向上させます 。
アーカイブの公開にあたっては、発表者の著作権や学会の知的財産権に配慮した利用規約の策定が必要です 。会員限定公開、期間限定公開など、学会の方針に応じた柔軟な運用を検討しましょう 。さらに、若手研究者向けの学習コンテンツとしての活用や、関連学会との知識共有など、録画データの二次利用による“新たな価値創造”を検討することで、学会の社会的影響力を拡大できます 。
まとめ:zoom 会場とオンラインのハイブリッド学会がもたらす未来
zoom 会場とオンラインのハイブリッド学会運営は、従来の対面開催の限界を超えた新しい学術交流の可能性を切り開いています 。地理的な制約を越えて、より多様な背景を持つ研究者が学会に参加できる環境は、学術コミュニティ全体の発展に大きく貢献します 。
技術面での課題や運営の複雑さは存在しますが、適切な準備と体制を整えることで、これらの課題を乗り越えることは十分に可能です 。音響・映像環境の最適化、トラブル対応体制の構築、参加者エンゲージメントの向上といった要素を総合的に検討することで、現地参加者とオンライン参加者の双方にとって価値ある体験を提供する学会運営を実現できます 。
今後も技術の進歩とともに、ハイブリッド学会の運営手法はさらに洗練されていきます 。学会事務局の担当者や運営責任者は、参加者のニーズを的確に把握し、継続的な改善を通じて、より包括的な学術コミュニティの形成に貢献することが求められます 。新しい時代の学会運営は、“技術と人の温かさ”を融合させ、これまでにない豊かな学術交流の場を創造する大きな可能性を秘めています 。
学術大会・国際会議開催システム「アワード」のご紹介
学会運営における課題を解決し、効率的かつ効果的な運営を実現するために、学術大会・国際会議開催システム「アワード」は以下のニーズにお応えします。
-
1. 学会の効率化と人手不足の解消
学会運営では、事務局の業務量が膨大で、少人数で対応するのが難しい場合もあります。学術大会・国際会議開催システム「アワード」は、煩雑な運営業務を自動化・効率化することで、人的リソースの負担を軽減します。たとえば、参加登録、プログラム作成、講演者管理などがワンストップで完結します。
-
2. 学会運営のコスト削減
学会開催には、印刷物や郵送、事務局人件費など多くのコストが発生します。学術大会・国際会議開催システム「アワード」は、クラウドベースでの運営によりこれらのコストを大幅に削減可能。さらに、事務局代行費用を削減しつつ、高品質なサービスを提供します。
-
3. 決済機能でスムーズな収益管理
学会参加費や年会費のオンライン決済に対応。安全性の高い決済システムを導入しているため、事務局での入金確認の手間が省け、効率的な資金管理が可能です。これにより、参加者にも事務局にもストレスフリーな学会運営を実現します。
-
4. 学会運営サポートで「大変」を「簡単」に
「学会運営が大変」と感じている学会事務局の方々に向け、運営全般を支援する学会運営サポートをご用意しています。例えば、会場手配、プログラム編成、スポンサー管理など、運営代行サービスもご紹介可能です。
-
5. 柔軟な管理システムで多様なニーズに対応
学術大会・国際会議開催システム「アワード」は、学会の規模や形式に応じて柔軟にカスタマイズ可能。オンライン学会、ハイブリッド開催にも対応しており、参加者がどこにいても円滑な学会開催をサポートします。
-
6. 費用対効果の高い学会開催を実現
学会開催費用を抑えつつ、質の高い学会運営を目指す方に最適なソリューションです。クラウド型システムの導入で初期費用を抑え、必要に応じて追加オプションを選択することが可能です。
学術大会・国際会議開催システム「アワード」は、学会の運営をトータルでサポートし、効率化・コスト削減を実現する強力なパートナーです。学会運営の課題を抱える事務局や運営会社の皆さま、ぜひ一度ご相談ください!