日本の科学力を支える博士号取得者に夢を!博士課程は夢がある!

2023.03.24

2025.04.16

大学院進学後、博士課程まで進む優秀な学生は減少傾向にあるそうです。理由としては、就職が不利になるといったことやモラトリアムなんて揶揄されてしまうことといった訳があります。

この記事ではそんな博士課程に夢はあるのか、国はどんな対応をしているのかを解説していきます。

博士課程修了とは

博士課程を修了するためには、大学院の博士課程で所定の単位を取得する必要があります。日本において博士課程のパターンは下記の3種類です。

  1. 博士課程5年間
  2. 博士前期課程2年と博士後期課程3年の区分制
  3. 2年間の修士課程終了後に3年間の博士課程の区分制

それぞれ違いのあるパターンですが、共通点として大学卒業後5年以上大学院へ在籍した上で30単位以上を習得し、必要な研究指導を受け、博士論文の試験及び審査に合格する必要があります。

また、大学院に在籍していなくても博士の学位を取得する方法があります。民間企業や地方自治体の研究施設などで研究を行い、作成した博士論文が審査に合格することで博士課程を修了した人と同様の学力があると認められることで博士の学位を習得する方法です。

この方法で博士の学位を習得した場合『論文博士』の学位を得ることができます。

博士号のメリット

大学院に5年間在籍し博士号を習得するメリットとしては以下の通りです。

  1. 研究したいことに集中することができる
  2. 大学教諭になれる
  3. 高い専門性と知識を活かして研究機関に就職できる
  4. 研究によって世界でも通用する広い知識や専門性を得ることができる

博士号を習得することで、自分自身を〇〇学の専門家であるということをアピールすることができます。要は自分自身をブランド化することができるということです。

そのブランドを活かすことにより、大学の教員になったり企業などの研究室へ就職することができるようになります。また、博士号は海外でも通用するものであり海外の大学や研究機関でも研究職を得ることができるでしょう。

社会にとって有益な研究であったり、高度な研究であれば世界から求められることもあり日本国内では不可能レベルの報酬を得ることもできます。

また、自身の研究をビジネスに活かし起業するという人も少なからずいます。

博士号のデメリット

逆に博士号を取得することによるデメリットもあります。デメリットは下記の通りです。

  1. 学費がかかる
  2. 年齢の割に社会経験が乏しい
  3. 博士号取得者枠などの就職枠が少ない

日本の博士課程で学ぶためには、学費を払う必要があります。学費が安いと言われる国公立の大学院であっても年間約53万円プラス入学金約28万円で5年間合計の金額が約300万円もかかります。

また、大学卒業から5年間も大学院に通うとなると卒業時には最低でも27歳です。年功序列の意識が強い企業では、年齢の割に社会経験が乏しい博士課程修了者の採用に積極的ではない場合があります。

さらに、大学や企業の研究機関でも博士号専用の就職枠は多くありません。博士号を持っているからとそれに縛られていると就職できる可能性はどんどん下がっていきます。

日本が抱える課題

日本の科学技術力が相対的に低下しているなかで、それを支える若手研究者はどんどん少なくなっています。これは、若手研究者を大切にできていない、博士号取得者を有効活用する政策が機能していないという結果でしょう。

文部科学省科学技術・学術政策研究所 が実施したアンケートでは、大学院修士課程修了者の7割が就職を選択したという結果が出ました。ではなぜ進学をしないのでしょうか。理由としては『博士課程に進学すると生活の経済的見通しがが立たない』『博士課程に進学すると修了後の就職が心配』『進学コストに比べ生涯賃金のパフォーマンスが悪い』などの回答が3割強(複数回答可)あり、キャリアや収入に不安があるということでした。

20年間で年間の博士課程進学者は約2400人も減少しています。

こうした状況から、政府は2025年度までに生活費相当額を支給する学生を従来の3倍の約2万2500人に引き上げる目標を示しました。

2021年度からは、学振の「特別研究員制度(DC)」の拡充のほか、「科学技術イノベーション創出に向けた大学フェローシップ創設事業」で47大学1000人の博士課程学生に生活費相当額(年額240万円)が支給されています。また、「次世代研究者挑戦的研究プログラム」や「創発的研究支援事業」のRA(リサーチ・アシスタント)事業拡大なども含め、新たに計7800人の博士課程学生を支援することになっています。

しかし、援助を受けずにいる博士課程学生はまだ8割にものぼるため、今後も支援策の拡充が求められると言えるでしょう。

博士課程に夢はある

運営費交付金の減額などによって若手教員になるという道は狭き門となり、大学での研究を夢見ている学生にとっては大きな失望となっているでしょう。

「ポストが少ない中、若者に大きな夢を持てとは語れない」という大学の教員の声はよく聞かれるそうです。

しかし、グローバルな社会になっている昨今で研究の場は日本の大学や企業だけではありません。海外の大学や企業の研究室など優秀な研究者を求めている機関は世界中にあります。しかも、そういった機関は日本にいては貰えないような報酬を提示していることもありますし、研究費用も日本の比にならないこともあるため博士号を取得して海外に出るならかなり夢のある話なのではないでしょうか。

まとめ

日本国内のみで考えると悲観的な見方はされてしまうのかもしれませんが、世界を見渡してみると博士号を取得しておくことで様々な夢が広がっていくと考えられます。

しっかりと目的があり、突き進んでいけるのであれば周りの声なんてシャットアウトして夢に集中するのもいいでしょう。

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