学会運営のサポートとはどんな内容? おすすめのシステムもご紹介

2025.07.23

2025.07.23

学会運営のサポートとは、学術研究の発展と知識の普及に不可欠な学会が、その目的を円滑に達成するために提供される多岐にわたる支援を指します。
研究者や学者を中心とした運営団体である学会は、研究発表や情報交換の重要な場としての役割を担っています。

しかし、会員数の増加やイベントの多様化、オンライン化の進展などにより、学会運営は複雑化しており、専門的な知識やスキルが求められる場面が増えています。
このような背景から、学会運営の負担を軽減し、本来の研究活動に集中できる環境を整えるために、事務局代行や学会管理システムの導入が注目されています。
この記事では、学会運営をサポートするサービスについて、その必要性、種類、導入事例、おすすめのシステムまでを詳しく解説していきます。

学会運営のサポートとは?その目的と必要性

学会運営におけるサポートの役割は、学術団体がその活動を円滑かつ効率的に行うために提供される様々な支援を包括的に指します。
会員情報の管理から、学術大会の企画・運営、財務処理、ウェブサイトの維持管理まで、サポートの役割は多岐にわたります。
これらのサポートサービスは、学会の構成員、特に研究者や学者が、煩雑な運営業務から解放され、研究や教育といった本来の活動に専念できるよう支援することを目的としています。 

学会運営のサポートが求められる背景

学会運営のサポートが求められる背景には、会員数の増加や学術大会のオンライン・ハイブリッド開催といった運営の複雑化が挙げられます。
ボランティア主体の学会や中小規模の学会では、限られた資源や専門知識の中で複雑な運営業務をこなすことが困難な場合があります。

また、技術の進歩に伴い、学会運営においてもウェブサイトやデジタルコンテンツ、オンラインイベントの管理が必要となり、外部のサポートが不可欠となるケースが増えています。

学会運営のサポート導入メリット

学会運営のサポートを導入するメリットは多岐にわたり、会員の負担軽減や運営効率の向上、専門知識へのアクセスなどが挙げられます。
サポート導入により、リソースの最適化が可能となり、人件費の削減にもつながる可能性があります。

また、プロのサポートによって、会員サービスの質や学術大会の参加体験を向上させることができます。
さらに、専門業者によるデータ管理体制は、会員情報や財務記録といった機密性の高い情報のコンプライアンスとセキュリティを強化する上で重要な役割を果たします。

学会運営のサポートの種類と提供形態

学会運営のサポートには、事務局代行型とクラウドシステム型といった種類と、スポット対応と年間契約型といった提供形態があります。
学会の規模や予算、ニーズに合わせて、最適なサポートの種類と提供形態を選択することが重要です。

事務局代行型とクラウドシステム型の違い

事務局代行型は、学会運営の事務作業全般または大部分を外部の専門業者に委託する形態です。
このモデルのメリットは、学会側の負担が大幅に軽減され、専門業者の知識や経験を活用できる点です。
一方、クラウドシステム型は、学会がオンラインプラットフォームやソフトウェアを利用して、会員管理、大会運営などの業務を内部で行う形態です。
このモデルのメリットは、コスト効率の良さ、柔軟性、データへのアクセスの容易さなどが挙げられます。
どちらのモデルが適しているかは、学会の規模、予算、運営体制によって異なります。

スポット対応と年間契約型の使い分け

スポット対応は、学会が必要な時に、特定の業務や期間だけサポートを依頼する形態です。
この形態のメリットは、臨時のニーズや予算が限られている場合に柔軟に対応できる点です。
年間契約型は、一定期間(通常は1年間)にわたって継続的にサポートを受ける形態です。
この形態のメリットは、継続的なサポートを受けられる安心感や、スポット対応に比べてコストが抑えられる可能性がある点です。
スポット対応と年間契約型のどちらを選ぶかは、学会のサポートニーズの頻度や範囲によって使い分けることが推奨されます。  

学会代行業者・サポートベンダーの選び方

学会代行業者・サポートベンダーを選ぶ際には、類似の学会での支援実績、提供サービスの範囲、業者の評判などを確認することが重要です。
学会の専門分野や規模に応じた専門知識や経験を持つ業者を選ぶことが望ましいです。
特に会員情報などの機密データを扱う場合は、業者のセキュリティ対策やデータ保護体制を十分に確認する必要があります。
円滑なコミュニケーションや迅速な対応も重要な要素です。
複数の業者から見積もりを取り、サービス内容と価格を比較検討することが推奨されます。

また、学会のニーズの変化に対応できる柔軟性や拡張性を持つ業者を選ぶことも重要です。

学会運営のサポートを利用すべき学会とは?

学会運営のサポートは、中小規模でボランティア主体の学会、開催頻度が年1回以下の学会、そしてオンライン・ハイブリッド開催に初めて対応する学会にとって、特に有益です。
これらのタイプの学会は、運営上の課題を抱えやすく、外部の専門的なサポートによってその課題を解決し、より効率的で質の高い学会運営を実現できる可能性があります。

中小規模・ボランティア主体の学会

中小規模でボランティア主体の学会は、限られた資源とボランティアの力に頼らざるを得ないため、運営上の課題に直面することが多くあります。
このような学会にとって、会員管理、会計、イベント運営といった核となる業務をサポートサービスに委託することで、必要なインフラと専門知識を手に入れることができます。
部分的または一時的なサポートであっても、ボランティアの負担を大幅に軽減することが可能です。  

開催頻度が年1回以下の学会

開催頻度が年1回以下の学会では、恒常的な事務体制や専門知識が不足しがちです。
サポートサービスを利用することで、年1回の学術大会の企画・準備・実行段階で必要な専門知識とリソースをピンポイントで活用できます。
年間を通して事務局を維持するよりも、必要な時だけサポートを依頼する方がコスト効率が良い場合もあります。

オンライン・ハイブリッド開催に初対応の学会

オンラインまたはハイブリッド形式での学会開催は、技術的な専門知識を必要とし、初めて対応する学会にとっては大きな挑戦となります。
サポートサービスは、プラットフォームの選定、技術的な設定、オンラインイベントの運営に関する専門的なノウハウの提供が可能です。
対面参加者とオンライン参加者の双方にとって、滞りなく質の高い体験を提供するために、サポートサービスは不可欠な存在となります。

学会運営のサポートの導入事例と効果

学会運営のサポート導入は、業務量の変化、参加者対応の品質向上、ITツール活用によるコスト削減など、様々な効果をもたらします。
多くの学会がサポートを導入することで、運営の効率化や質の向上を実現しています。
ここでは、具体的な導入事例とその効果について解説します。

導入前後の業務量の変化

学会運営にサポートを導入することで、学会のメンバーやスタッフの業務量は大幅に削減されることが一般的です。
例えば、会員管理や学術大会の参加登録といった業務において、サポートサービスを利用することで、これまで学会内部で行っていた時間と労力が大幅に軽減されます。
これにより、学会のメンバーは、戦略的な取り組みや本来の研究活動にリソースを再配分することが可能になります。

参加者対応の品質向上につながった例

プロのサポートによる学会運営は、会員や学術大会の参加者とのコミュニケーション品質向上に貢献します。
例えば、参加登録プロセスの改善、問い合わせへの迅速かつ丁寧な対応、学術大会全体の体験向上などが挙げられます。
ITソリューションを導入した事例では、参加者の満足度が大幅に向上したという報告もあります。

ITツール活用によるコスト削減事例

ITツールの活用は、学会運営におけるコスト削減に大きく貢献します。
例えば、オンラインでの登録、抄録提出、コミュニケーションなどの導入により、手作業や印刷に関連するコストを削減できます。
物理的な資料の代わりにオンラインプラットフォームを利用したり、事務作業を効率化したりすることで、費用を節約した学会の事例が報告されています。

さらに、タスクの自動化や特定の機能のアウトソーシングによって、人件費の削減も期待できます。

オンライン・ハイブリッド学会を支えるサポート内容

オンライン・ハイブリッド学会の開催は、多くのケースで新たなサポートを必要とするでしょう。
オンライン参加受付と視聴環境の整備、配信・録画・アーカイブ公開の支援、高齢参加者・ITが苦手な方へのサポート体制などが重要な要素となります。

オンライン参加受付と視聴環境の整備

オンライン・ハイブリッド学会では、オンライン参加者に対応した参加登録システムが必要です。
これには、仮想参加者向けの登録オプションや参加費の設定が含まれます。
ZoomやWebexなど、適切なオンラインプラットフォームの選定と設定も重要なサポート内容です。
オンライン参加者に対して、明確な参加手順や技術的なサポートを提供することで、スムーズな参加体験を確保します。

配信・録画・アーカイブ公開の支援

学術大会のセッションをライブ配信し、高品質な映像と音声を提供するサポートも重要です。
セッションを録画し、大会後にオンデマンドで視聴できるようにアーカイブ公開を支援します。
録画されたコンテンツへのアクセス管理や、参加者タイプに応じたアクセスレベルの設定などもサポートの範囲に含まれます。

高齢参加者・ITが苦手な方へのサポート体制

高齢の参加者やIT操作に不慣れな参加者に対しては、特別なサポート体制が必要です。
分かりやすい操作説明や専用のヘルプデスクの設置などが考えられます。
ITスキルに自信のない方でも使いやすい、ユーザーフレンドリーなプラットフォームやインターフェースの選定も重要です。
電話サポートの提供や、段階的な操作ガイドの作成なども、ITが苦手な参加者にとって有効なサポート策となります。  

学会サポートの費用相場と契約形態

学会サポートの費用相場は、業務範囲や学会の規模によって大きく異なります。
会員管理、大会運営、ウェブサイト保守など、業務内容ごとに費用の目安があります。
契約形態には、定額制と従量課金制があり、それぞれにメリットとデメリットが存在します。
見積もりを依頼する際には、いくつかの重要なポイントを確認する必要があります。

業務範囲別の費用目安

学会サポートの費用は、依頼する業務の範囲によって大きく異なります。
会員管理、大会運営、ウェブサイト制作・管理など、個別の業務ごとに費用の目安が存在します。
学会の規模や複雑さ、必要なサポートのレベルによっても費用は変動します。
一般的な費用相場に関するデータも参考になります。
業務内容と費用目安(月額)は概ね、以下のとおりです。

  • 会員管理(300名規模) ¥15,000~¥20,000            
  • 会費管理(300名規模) ¥8,000~¥30,000
  • 会計管理(300名規模) ¥5,000~¥15,000
  • 学会誌印刷代行(1,000部) 約¥700,000         
  • ホームページ制作 ¥300,000~1回あたり
  • ホームページ更新 ¥10,000~月額
  • 学術大会開催代行(200名規模) 約¥500,000         
  • 学術大会開催代行(1,000名規模) 約¥2,000,000      
  • 事務局運営代行(300名規模) ¥200,000~
  • 事務局運営代行(1,000名規模) ¥500,000~

定額制・従量課金制の比較

学会サポートの契約形態には、定額制と従量課金制があります。
定額制は、一定期間、固定料金で定められた範囲のサービスを利用できるモデルです。
予算が立てやすく、包括的なサービスを受けやすいというメリットがあります。
一方、従量課金制は、サービスの利用量に応じて料金が変動するモデルです。
利用頻度が少ない場合や、必要なサービスが限られている場合にコストを抑えられる可能性があります。
どちらの料金体系が適しているかは、学会のニーズや利用状況によって異なります。

見積依頼時に確認すべきポイント

学会サポートの見積もりを依頼する際には、必要な業務範囲を明確に伝えることが重要です。
初期見積もりに含まれていない可能性のある追加費用についても確認が必要です。
業者の実績や専門知識が、自学会のニーズに合っているかどうかも見極める必要があります。
契約期間やキャンセルポリシー、サービスレベル契約(SLA)なども確認しておきましょう。
複数の業者から見積もりを取り、比較検討することも大切です。

また、将来的なニーズの変化に対応できる柔軟性があるかどうかも確認しておくと良いでしょう.  

学会サポート導入の注意点

学会サポートの導入にあたっては、サポート業者との業務範囲の明確なすり合わせ、データ管理・個人情報保護体制の確認、自学会に必要な機能との適合性、そして費用が見合うものかどうかの検討が重要となります。
これらの注意点を踏まえることで、より効果的な学会運営サポートの導入が可能になります。

サポート業者との業務範囲のすり合わせ

サポート業者との業務範囲のすり合わせは、学会運営サポート導入において非常に重要です。
委託する業務範囲を明確に定義し、業者と合意することで、業務の重複や漏れを防ぎ、スムーズな連携を実現できます。

データ管理・個人情報保護体制の確認

学会運営には、会員情報などの重要なデータ管理と個人情報保護が不可欠です。
サポート業者のデータ管理体制やセキュリティ対策、個人情報保護に関する方針を十分に確認し、信頼できる業者を選ぶことが重要です。

自学会に必要な機能との適合性

サポート業者やシステムが提供する機能が、自学会のニーズに合っているかどうかを慎重に検討する必要があります。
不要な機能が含まれていないか、必要な機能が不足していないかなどを確認し、自学会にとって最適なサポートを選びましょう。

費用が見合うものかどうかの検討

学会サポートの導入には費用が発生するため、その費用対効果を十分に検討する必要があります。
単に費用が安いだけでなく、提供されるサービスの質や、学会運営の効率化、会員満足度の向上といった効果が見込めるかどうかを総合的に判断しましょう。

学会運営のサポートを導入するかどうかお悩みの方へ

学会運営を代行するには予算が合わないなど、代行会社への委託以外で検討している方は、学会事務局の業務プラットフォーム「AWARD(アワード)」の活用をご検討ください。

AWARDは、学会の会員管理から学術大会の開催まで、学会事務局の業務を効率化するためのリーズナブルな価格で導入できるオールインワンプラットフォームです。
学会の会員管理・会費徴収とイベント参加費決済の機能のほか、学術大会開催システムでは、演題登録から参加登録、会場でのQRコード受付まで対応した大会管理機能があります。
こうしたサービスを利用すれば、代行会社に委託したり自前でシステムを構築するよりもコストを抑えられ、しかも最新の効率化ツールを導入できるので常に金銭的負担を抑えつつ学会運営をスリム化できます。

まとめ

学会運営のサポートは、会員管理、大会運営、ウェブサイト管理など多岐にわたり、学会の効率化と質の向上に貢献します。
事務局代行型やクラウドシステム型、スポット対応や年間契約型など、様々な種類と提供形態があり、学会の規模やニーズに合わせて選択することが可能です。
導入事例からも、業務量の削減、参加者対応の品質向上、ITツール活用によるコスト削減といった効果が期待できます。
学会運営でお悩みの際は、ぜひ様々なサポートオプションを検討し、より良い学会運営を目指してください。

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