学会のポスター作りは難しい?作り方のコツを解説

2022.12.19

2024.07.31

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学会の発表方法の中には、ポスター発表という発表形式があります。この記事では、そんなポスターの作成のコツや発表のポイントなどポスター発表をしなければならないけどやり方が分からないという人に向けて解説していきたいと思います。

ポスター発表とは

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ポスター発表は、大きなポスターに研究結果を見やすくまとめて掲示する発表方式です。一般的にポスターセクション用の部屋が用意されており、複数人の発表者が自分の発表場所にポスターを張った状態で待機しています。

その掲示してあるポスターの前に学会の制限時間中立って待っており、興味を持ってくれる人が来たらその人に対して説明をしたり、質問に答えるというのがポスター発表です。

ポスター発表の流れは大体下記の通りです。

  1. 登壇者受付を済ませる
  2. 作成したポスターを掲示する場所に行き準備する
  3. 学会発表時間内の間、ポスター前で質問者を待つ
  4. 質問者が来たら答える
  5. 時間終了したらポスターを回収する

学会で使用するポスターの作成方法(パワーポイント)

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まず学会ポスターのサイズを設定しましょう。国内外の学会の多くで採用されている基本的なサイズは、1889mm×840mmサイズと1800mm×900mmサイズ、1200mm×2400mmサイズがよく使われています。もちろん学会が指定してきたサイズのポスターを作成しなくてはならないですが、この3つがよく使われているという事を覚えておきましょう。

作成手順としては、2つの方法があります。まず1つ目の方法は研究背景、研究方法、結果などの項目ごとに複数枚のスライドをパワーポイントで作成しポスター用のスライドに張り付けて配置します。画像を説明する順番に並べて整列させながら、見やすい配置に調整していきましょう。

2つ目の方法は、ポスター用のスライドに直接要素を入力して作成する方法です。これは、レイアウトの自由度が高い方法なので、センスと工夫次第ではかなり見やすく目立つポスターが作成できます。しかし、自由度が高すぎるがゆえにポイントを押さえていかないとかえって見づらいポスターになってしまいます。

デザインのポイント

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ポスター発表をする場合、学会の会場では用意されたパネルにポスターが掲示され、参加者が研究成果を見て回るのが一般的です。発表者が多い場合、参加者がポスターを見る時間は限られてきます。そのため、流し見で遠くからポスターを眺めるだけになる場合があります。

そんな状況でもすっと入ってくるようなポスターを作るポイントを紹介していきます。

一目で要点が分かるように作る

ポスター発表では、瞬時に要点を掴めるようなポスターを作ることが重要です。どういうことかというと、なるべく箇条書きや体言止めにする、見出しを掲示して項目ごとに分けて文章を作るなどの工夫が必要という事です。

見出し部分だけで何を説明しているかわかるような工夫をするのもポイントと言えるでしょう。

余白を作る

情報をとにかくたくさん掲載したい気持ちはすごくわかります。しかし、文字をぎゅうぎゅうに詰め込んだポスターはかなり見づらいですし、読み手側も見るだけで疲れてしまいます。

しっかりと余白を作り、すっきりとした印象をポスターで表現していきましょう。

論文の構成通りに作成する

学会ポスターの構成は、論文の構成に沿って作成すると論理的展開が整理されていき学会参加者が説明を受けながらポスターを見ると理解度が高まります。

論文の一般的な構成は、研究背景、目的、方法、結果、考察です。学会のポスターは、この5つを項目ごとに分割して作成していくと整理されてわかりやすいポスターを作ることができるでしょう。

情報は分かりやすいように整理する

ポスターだけでなく記事の作成などでも言えることですが、大見出し、中見出し、小見出しを上手く使うことで文章をより見やすいポスターを作ることができます。

整理されていない文章はかなり読みにくくなるだけでなく、学会参加者が間違った認識をしてしまうことがあるので注意しましょう。

フォントの種類は読みやすさ重視

パワーポイントには、お洒落なフォントやインパクトの強いフォントが用意されています。しかし、学会のポスターはあくまでも相手に読みやすい文字を使っていかないと参加者がしっかりとポスターを読んでくれません。すごいデザインだなという印象しか残らず、内容が抜けていってしまう可能性もあります。

メイリオや游ゴシックなど一般的に使われているフォントで見やすいポスターを作るように意識しましょう。

シンプルなデザインと少ない色数を意識

ポスターを作るのが楽しくなってくると、無駄にさまざまな色の背景や文字を使い始める人がいます。ぱっと見綺麗ではありますが、カラフル過ぎるとかなり見づらいポスターになってしまいます。

色味はシンプルに、目を引きたくても見出しの色だけ変更するなど統一性のある色使いをしていきましょう。

入稿前の確認手順

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入稿前の確認手順は下記の通りです。

  1. モニター表示で実寸大まで拡大する
  2. PDF形式で書き出して確認
  3. 第三者に確認してもらう
  4. データを保存する

まとめ

ポスター発表は相手に見てもらうため、見やすさを重視しなくてはなりません。自分が学会参加者だったらを常に頭に入れてみる側の気持ちになる事で良いポスターを作成することができるでしょう。