研究者が知っておくべき学会参加にまつわるお金の話

2023.09.24

2025.01.17

学会に参加する場合、様々なお金が必要になります。この記事では、そんな学会参加にまつわるお金の話について解説していきます。

学会への参加費用

研究者が学会に参加する場合、学会への参加費用が必要です。学会の参加費用相場は、大体数千円から2万円程度と言われています。これが、国際学会に参加する場合は安くても2万円程度で、高ければ6万円から8万円かかることもあります。

国内相場の参加費数千円から2万円は決して安い金額ではありませんが、なぜこんなにもかかってしまうのでしょう。

その理由は、会議室のレンタルや学会運営スタッフの人件費、講師や座長を務める先生への謝礼などが必要となるからです。

長期で大規模な学会にもなると、会議室のレンタル代金は数百万円以上かかることもざらにあります。

大規模な学会などでは、講師の方も教授クラスになることが多く講師代だけでも1演題に対して数万円の謝礼が必要です。

学会運営もボランティアというわけには行かず、多くの人員も必要となるため人件費もかなりかかってきます。

そのため自ずと学会参加費が高くなってしまいがちです。

学会参加費と食事代の関係

そんな学会参加費ですが注意する点があります。それは学会参加費に食事代金が含まれている場合です。

特に外国で開催される国際学会では食事代が含まれている場合が多く、自腹参加ではないのであれば出張旅費の日当であったり宿泊料と重複してきます。

科研費など政府系の研究費用は検査の時に重複していると指摘を受けた場合、研究費用を返還しなくてはなりません。悪質と判断されれば研究費の不正使用として公表されてしまうため注意が必要です。

出張旅費を請求するときの注意点

学会出席に対して出張旅費を請求する時には、確認しておくチェックポイントがあります。

ここからは、そんなチェックポイントについて解説していきます。

同一の予算が使用されているか

出張旅費が科研費から支払われるのであれば、学会参加費も科研費から支払われるのが正解です。

例えば、出張旅費は科研費で学会参加費は政府系委託費から支払われている場合、目的外使用になってしまいます。

科研費は、研究テーマが決まっているかつ他の経費との合算使用が禁止されています。

同じように政府系委託費も研究テーマが決まっており、例のような請求をすると互いに矛盾しあうこととなり目的外使用と見なされてしまうでしょう。

そのため原則としては、同一の研究費を使うか片方の費用に使用目的が限定されていないお金で支払う必要があります。

学会参加費に食事代が含まれているか

学会参加費に食事代が含まれている場合、旅費の日当や宿泊料と被る場合があるでしょう。

旅費は、旅費法を基本として考えられており旅費の中には昼食代に相当する日当が含まれています。

そのため、学会参加費の中に昼食代が含まれていると出張旅費の日当と学会参加費を請求した時に意図しない形で2重の請求になってしまいます。

昼食代が必要ない場合は、日当を半額に減額しておき学会参加費の中に昼食代が入っている場合は学会参加費から食事代相当の金額を控除しておきましょう。

ここで注意したいのは、研究者が自ら申し出ないと処理する事務方はわからないということです。後々に検査で指摘されて問題にならないように、自分の身は自分で守るためにもしっかりと理解しておくと良いでしょう。

自腹参加の場合はポイントを貯めるべき

所属組織がない場合、学会参加時には自腹で参加費を支払う必要があります。

学会の当日に参加費を支払う場合は、まだまだ現金で支払うのが主流ですが事前参加登録の場合は学会のウェブサイトから支払うことが多いです。

この場合は、クレジットカードか銀行振込での支払いとなります。

学会参加費は数千円から2万円程度ですが、地方での開催であれば交通費や宿泊代も必要です。東京から北海道や九州への参加であれば、少なくとも6万円程度必要となります。

このようなお金が職場から支給されない場合は、クレジットカードやポイント還元のある電子マネーを利用してマイルやポイントを貯めると良いでしょう。

学会参加で使える補助金はある?

企業研究者や大学教員であれば学会参加費用を所属組織が出してくれるでしょう。

しかし、学生であればそうはいきません。

そんな中でも大学によっては、学生に対して補助金という形で学会参加費を補助している場合があります。

例を挙げると、法政大学では学会出席にかかる交通費、宿泊費、学会発表参加費を国内学会の場合は3万円、国外での学会の場合は10万円を上限として支給しています。

若手研究者の参加が少なくなってきている学会などでは、大学院生などの若手が参加することで若手研究者増加の足掛かりになる場合もあるでしょう。

まとめ

学会参加に関するお金の知識は非常に重要です。

簡単にでもいいので理解しておくと良いでしょう。

参考URL

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