ChatGPTが論文を代わりに読んでくれる?学術研究者が使うべきChatGPTの活用法を解説
2023.07.04
2025.01.17

ChatGPTが2022年の11月にリリースされてから様々な業界で使われてきました。様々な業務の効率化や自動化を実現し、世界中がChatGPTなどのAIに改めて注目しています。この記事では、その中でも学術研究者が使うべきChatGPTの活用法について解説していきます。
Chat GPTで論文を読む手間が99%減る
ウィスコンシン大学マディソン校の教授らは、ChatGPTを利用した材料工学の研究で大きな成果を上げたと報告しています。
「AIは、非常に複雑で時間のかかるタスクをどんどん支援できるようになってきています」と記事で語っているのはウィスコンシン大学材料科学・工学部教授のデーン・モーガン氏と同僚でスタッフサイエンティストのマチェイ・ポラック氏です。
この2人は、学術研究にAIを取り入れて効率化できないかと思案しました。その中で、モーガン氏のような材料科学者が多くの時間を取られている『論文を読んでデータを取得する』という作業に対してChatGPTを利用する方法を考えつきます。
ポラック氏いわく、材料科学者はデータセットに数字を少し追加するためだけに膨大な文字数の論文を隅々まで読み込むことがよくあるそうです。
その時間を短縮するため論文を読み込み、情報をまとめて提供することが得意なChatGPTに任せました。
しかし、ChatGPTがいかに優秀と言えども論文の全文を一気に読み込ませてデータを探し抽出させるのは精度が安定しません。
そのためポラック氏は、ChatGPTに1文ずつ確認して重要なデータがあるか判断させて表形式でデータを出力するように依頼します。
表形式でデータを出力させることにより、最終チェックする側の学術研究者が表と文を見て関連度の高いデータが取り出せているのかを確認しやすくなります。
このテクニックを使うことで約90%の精度を出すことができ、ポラック氏とモーガン氏はChatGPTを利用して金属ガラスの臨界冷却速度のデータベースを構築することに成功しました。
このようにChatGPTを工夫して使うことにより、学術研究者は最終チェック以外の論文読み込みを99%削減することが可能となります。
学術研究者が使うべきChatGPTの活用法
前述したようにChatGPTを工夫して使うことで学術研究者の作業は格段に効率的になります。ここからは、さらに便利な活用方法を解説していきます。
論文翻訳
ChatGPTは、英語翻訳だけでなく中国語、韓国語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、スペイン語、ヘブライ語、ヒンディー語など様々な言語に対応しているため各国の学術研究者の論文を読むのに利用できます。
また、翻訳結果を短くまとめることも可能で翻訳して要約し素早く論文の内容を把握することも可能です。
論文校正
ChatGPTにより、自らが作った論文等の日本語校正や英語校正を行うことができます。国際学会参加のために発表資料を英語で書く際、言い回しをChatGPT聞いたりして英文を作っていく利用方法もあります。
短時間でスピーディーに行ってくれるため英語論文や発表資料を作るのには非常に便利です。
Excelを使ったデータ分析
ExcelとChatGPTを組み合わせることでデータ分析の効率化が期待できます。
例えば、大量のアンケートデータを自動で分析することが可能です。あらかじめアンケートのデータがExcelに入力されている場合、ChatGPTに読み込ませることで自動的に回答内容を分析することができます。
分析したいキーワードを指定して指示を出すとそのキーワードが含まれるものをまとめて抽出したり、好ましい回答を自動で識別することが可能です。
Chat GPTを活用する上での注意点
非常に優秀で、研究の補助員としては活用すべきツールですがまだまだ精度は100%信頼できるものとは言えません。ChatGPTは優秀すぎるが故に、分かりませんという答えではなくそれっぽい答えを返してくることがあります。
最終的には、学術研究者による専門家の目を使ったチェックが必要となります。完全に頼り切るのではなく、あくまでもデータ分析や論文要約など補助的なツールとして活用し自らの研究を効率化していくのが良いでしょう。
学術研究とChatGPTの今後
ウィスコンシン大学材料科学・工学部教授のデーン・モーガン氏は、ChatGPTなどのAIが学術研究者などに取って代わることは無いと考えています。
むしろ、ChatGPTなどAIツールを活用することにより学術研究者は今まで時間がかかりすぎて断念していた学術研究や人員不足で進められなかった学術研究を無理なく行えるようになると考えています。
学術研究者とChatGPTなどのAIは今後、お互いにタッグを組み効率の良い学術研究を通して更なる学術発展に貢献していくことでしょう。
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